島根県の女子中学生・島田佑美さんが友人達と地雷撤去の街頭募金活動を
おこないました。そしてこの活動を、校内の弁論大会の時に発表しました。
これがきかっけでこの中学校全体に地雷撤去の活動が広がってきています。
(そして島田さんは弁論大会学校代表として郡大会に出場しました。)


 私たち街頭募金中です!

は春休みに友達と二人で募金活動をしました。島根県内の中学生が募金活動をしてい
る新聞記事を見て、私もやってみたくなったからです。でも、いざやるとなると何の募金
活動をしようか迷ってしまい、私たちはインターネットで探してみることにしました。
 「神戸元気村」という名にひかれて、私たちはそこに電話をかけてみました。代表者が
「山田和尚」という方らしいので、「もしもし、島根県の中学生ですが、山田和尚さんは
いらっしゃいますか。」と、どきどきしながら言うと、「今山田はいないので、後で折り
返しお電話します。」という返事。
 あとで本当にかかってきたので感激して受話器をとると、「もしもし、山田です。」と
ても明るい声が耳にとびこんできました。私が募金活動やりたいと答えると、山田さんは
とても喜んでくださり、「それじゃあアフガニスタンの地雷撤去の募金活動をしませんか
?」とおっしゃいました。私は一年生の時に、アフガニスタンの地雷撤去の活動について
少し勉強していたのでやってみることにしました。
うと決まった私たちは、募金活動をする場所を探すことにしました。二人の意見はす
ぐ一致。その場所は、人がよく集まる松江サティです。私達はすぐに電話をかけました。
そしてサティからも、「いいですよ。」という良い返事をいただくことができました。
 さっそく私達は、ダンボール箱に使い終ったカレンダーを貼り、クローバーの絵を描い
て募金箱を作りました。これが、その募金箱です。募金箱の他にもポスターやチラシも友
達と分担してたくさん作りました。準備はオーケーです。『たくさん募金してほしいな。
だれも募金してくれなかったらどうしよう・・・。』どきどきしながら私はその日を待ち
ました。
金活動当日。私はとても緊張しながらサティ正面玄関前に友達と並んで立ちました。
 初めの一声。それはとても勇気のいることでした。平和への一言。「アフガニスタンの
地雷撤去の募金活動をしています。ご協力お願いします。」大声で叫びました。すると、
すぐにお客さんの一人が私達のそばに来て募金をしてくださいました。そして、「偉いね
。がんばってね。」と言ってくださいました。私はその一言でとてもうれしくなってどん
どん声が出せるようになりました。「明日もがんばって声を出そうね。」友人と言い合い
ました。
 そうやって日が経つにつれ、周りの人も手伝ってくれるようになり、学校で先生方に呼
びかけると、先生方も快く募金してくださいました。私は自分のお金でもないのに、お金
が増えていくことが自分のことのようにとてもうれしくなりました。
終日には、元気村代表の山田和尚さんが神戸から応援に駆けつけてくださいました。
山田さんはアフガニスタンや阪神淡路大震災など各地でたくさんのボランティア活動をし
てこられたとても素敵な方でした。山田さんによると、日本の千円で、アフガニスタンで
は五人家族が一ヶ月生活できるそうです。
 募金をしてくれた人はいったい何人いたのでしょうか。私達は一週間の間に、十三万六
千三百二十二円ものお金を集めることができました。ということは、計算すると、なんと
六万八千人以上の人に一ヶ月間普通の生活をしてもらうことができるということになりま
す。私は喜びで一杯でした。自分たちの力でたくさんの人を助けることができるんだ、と

まで自分のことばかりで遠い世界のことなど考えたこともなかった私が、アフガニス
タンが今どういう状況なのか、人々はどういう生活をしているのかを、自分のことのよう
に考えられるようになり、平和を願うようになりました。それは山田さんや募金をしてく
ださった方たち、そして募金活動を一緒にやった仲間のおかげです。最初は人のためにと
始めたボランティア活動でしたが、やってみるとこの体験は、自分を成長させる貴重なも
のでした。
 この夏休みにも私は、地雷撤去の募金活動を再びサティ前で行いました。そして今回の
募金活動の仲間は、十九名にもなりました。『募金活動してよかった。ボランティアって
素晴らしい。これからもボランティアを続けていこう。』今は、強くそう思っています。

                                  島田佑美さん 右端が島田さん