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ダライ・ラマからブッシュ大統領への手紙

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ブッシュ大統領閣下

私は、ハイジャックされたと見られる4機の航空機が引き起こした計り知れない惨状と、貴国を襲ったテロリストの攻撃に深い衝撃を受けました。
非常にたくさんの罪の無い生命が奪われるという本当にむごい悲劇です。
誰かがニューヨークの世界貿易センターとワシントンD.C.のペンタゴンをターゲットにするなど信じられないことです。私達は深い悲しみに沈んでいます。
チベット人を代表して、深い哀悼の意と、この非常につらい時をアメリカの人々と共に分かち合っていることをお伝え致します。
命を失った人々、怪我をした人、そしてこの暴力的な非常識な行為によって精神的な傷を負った多くの人々に私達の祈りを捧げます。
本日、私は、アメリカ合衆国とアメリカの国民の為に、特別の祈りの法要をダラムサラのテクチェン・チューリンで行います。

私は、偉大で強い国アメリカ合衆国は、今回の悲劇を乗り越えることが出来ると確信しています。アメリカの国民は彼らの回復力、勇気、そして、このような困難と悲しみに直面した時の決断力を示してくれることでしょう。

私の立場から申し上げるのは、もしかいしたら僭越かもしれませんが、私は個人的には、長い目で見た時に、報復というような暴力的行為が国家や人民にとって本当にためになる正しい行為であるかどうかを、真剣に考えてみる必要があると信じています。
暴力はただ暴力の循環を増大させるだけだと思います。
しかしそれならば、憎しみや怒り(それは、しばしばこのような愚かな暴力の根源的原因となってきました)に、私たちはどのように対処したらよいのでしょうか。
これはとても難しい問題です。特にそれが国家に関係している場合に、またそのような〔愚かな暴力という〕攻撃に、どのように対処するかについて、やられたらやり返すという様な、ある動かしがたい観念を我々が持っている場合には。
わたしはあなたがきっと正しい決断をされることと確信しています。

祈りと願いをこめて
ダライ・ラマ